KTR = 現場力。現場で使った人でしか分からない魅力に迫る。
“何もあきらめない本当の楽器作り”を目指し、私達が考える“良い楽器”を提案するシリーズKTR。それを実際にステージやレコーディングで1年以上使ってもらった生の声を“快進のICHIGEKI 久雄 氏”に聞かせて頂きました。
対談
快進のICHIGEKI
久雄
×
MUSICLAND KEY
青木 隆通
(L to R)
快進のICHIGEKI 久雄 氏
MUSIC LAND 青木
今までの使っていたものと弾き比べてみても、本当に良いなっていうのは感じましたね
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青木(以下、青):今日はよろしくお願いします。
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久雄(以下、久):よろしくお願いします。
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青:改めてなんですが、KTRシリーズに何種類かあるLPタイプの中でKTR Beastを選ばれた理由はなんでしょう?
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久: 多分、自分の中でカスタムタイプっていうのは必需なんですよね。
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青:前に使っていたのもカスタムタイプですよね。
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久:そうです。なんでしょうね……、やっぱり見た目が最高!スタンダードって感じじゃない。音ももちろんですけど、まず見た目(笑)
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青:カスタムタイプがカッコいいと。
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久:そうですね!そして色は黒!(笑)
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青:衣装とも合いますもんね。
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久:KTR Beastが金色だったら、この色は……、ってなっていたと思いますね。
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青:それで、実際弾いてみたら全然OKだと。
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久:LPタイプの固定概念が良くも悪くもないな~ってところから始まって、段々実践で使えるなっていう方向になっていったという感じですね。
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青:使い始めてから約1年くらいですよね。単純に1年使ってみてどうですか?
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久:セミナーとかでも言っているんですけど、使ってみて一番思うのは現場での使い易さ。今までの使っていたものと弾き比べてみても、本当に良いなっていうのは感じましたね。単純にライブで本当に使えるなっていうのがあります。簡単に言うと演奏し易い。
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青:分かり易い言葉で言うと弾き易い。
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久:理由としてはLPタイプにしては重量が軽いっていうのがあります。だけど、音自体はちゃんと作られているから、決してそれで軽い音になっているという訳ではない。あとネックとか、日本人が持つということに色々合っているのかなということを感じます。
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青:1年経って音って変わりました?
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久:変わりましたね。
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青:明らかに?
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久:明らかに。
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青:確かに先日のセミナーをやって頂いた時、新品と弾き比べて全然違いましたよね。
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久:深みが増すというか、自分の音になっていきますよね。最初はどうやって弾いてもやっぱりまだ自分の中で馴染まないというか、なんとも芯が見えづらい感じでした。以前に使っていたLPカスタムタイプは、本当にミドルが太くてマホガニー1ピースの重たいギターだったんで、そのギャップというのを最初は感じていたんです。でも、1年くらい使って、ピックアップのせいなのか、木が鳴ってきているのかは分からないんですけど、手元でコントロール出来るくらい、自分に合った音に育っていったなっていう印象はあります。
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青:今まで使ってきたギターでそういうことはありましたか?
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久:特に気にしたことはなかったですね。ということは今までのギターは変わったなって感じなかったんだと思います。
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青:体感出来るレベルではなかったということですよね。
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久:結構日頃レコーディングとかもたくさんやるバンドなので、そういうところで使ってみても露骨でしたよね。
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青:何回くらいレコーディングで使われたんでしたっけ?
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久:もう何回くらいですかね?10回以上は使ってますね。「X」っていうミニアルバムだったり、表に出てる作品もそうですし、今まだ出ていない新曲とかも。
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青:公式で出した音源では「X」と……。
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久:「快賊盤II」というライブアルバムもKTRでレコーディングした音源です。
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青:あと、それこそ新作のライブDVD。
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久:そうこれ!これも良い参考ですよ。
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青:もうライブ1本丸々使ってますもんね。
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久:はい。
そんなに弦を太くしなくてもレスポンスがすごい、消えないっていう印象
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青:あと、チューニング下げてるじゃないですか。LPタイプでチューニングを下げるってプロの方とかでもやってると思うんですけど、これって普通に考えるとストラトと比べるとスケールが短い訳じゃないですか。
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久:はい。短いスケールでダウンチューニングは良い印象はないですよね。
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青:実際チューニングって……。
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久:全弦1音下げて、6弦をさらに1音下げる、いわゆるドロップCってやつですね。
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青:6弦に関しては2音下げてる。
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久:そうですね。
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青:どうです?普通に考えるとありえない下げ方をしている訳じゃないですか。弦を太くしてるとか?
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久:今のチューニングだからってそんなに太い弦使ってないんですよ。普通によくある10-52のゲージ。やっぱなんかこう、ダウンチューニングって良くも悪くもなんですけど、落とすとげろげろっとしたもっさい音になるんですよ。それが良いって思って使ってれば良いんですけど、自分としては音色的にレギュラーで張ったようなハリのある音を出したい。KTR Beastはそんなに弦を太くしなくてもレスポンスがすごい、消えないっていう印象がありますね。
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青:テンション緩くなるじゃないですか。緩ければその分反応も遅くなると思うんです。久雄さんは速いフレーズとかも弾く事が多いと思うんですけど、気になるところとかありますか?
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久:まあ、レギュラーチューニングに比べたらあるんでしょうけど、正直気にならない。全然ダイレクト感が強い。これはもう、この楽器本体とピックアップがどっちもあるからこそ。どっちも欠けたらダメだと思うんです。反応の良さは本当に感じますね。
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青:今まで弾いてきたギターと比べても?
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久:はい。以前使っていたCrewsも同じようなLPタイプなんですけど、やっぱりちょっとごつくて、スパンスパンスパンと音が立ち上がるというよりは、ミッドで攻めるみたいな感じなんです。そういうのはある程度残したまま、KTRは立ち上がりというか、瞬発力の部分では明らかに勝っている感じはしますね。
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青:それだけ守備範囲が広いということですね。レギュラーチューニングでやることってほとんどないですよね。
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久:レギュラーチューニング?たまにですね。例えばカバーやったりとか、別の曲やる時くらいですね。セッティングごと変えたりしないで、普通にドロップCからチューニング上げて、レギュラーチューニングで弾いたりもしますね。
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青:その時に違和感じゃないですけど、良い意味でも悪い意味でも差を感じる部分はありますか?
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久:それは多少ありますね。多分ギターがそのチューニングを覚えるっていうのもあるんですけど、レギュラーにするならするで弾き込みはしないとなっていう印象はあります。
歪ませても元々の音が良いからそこに素直に歪みが乗っかる感じ
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青:音作りに関してなんですが、アンプで歪みを作ってますよね。
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久:そうですね。基本的にはアンプで歪み。
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青:それに加えてBOSSのGTとか。
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久:そう、他はBOSSのGT-100をセンドリターンとかではなく、普通に直列で繋いで、中にある歪みのエフェクターをゲイン0でブースターとして使ったりとか。まあ、コーラスとかのエフェクトは全部その中でやってますね。
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青:歪みとかエフェクトというか、音を加工した時の音の乗り方とかどうですか?
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久:エフェクター乗り?やっぱりある程度自分なりに育ってくれる素直なギターなので、それに対しても良いんじゃないですかね。
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青:音作りで困ることは?
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久:ギターでこの音だからどうしようということは感じないですね。
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青:クリーンで弾いたりする時もあるじゃないですか。良くあるやつだと歪みは良いんだけど、クリーンにするとちょっと……、とか。逆もあるとは思うんですけど。そういった点はどうですか?
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久:逆にクリーンの音が良いから歪ませても素直に良いんじゃないかなとは思います。
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青:別にクリーンで出したときでもレベル的には問題ない?
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久:KTR Beastに載せているNFS Gold Beautyは、ピックアップだけですごい歪んじゃう俗に言うハイパワーピックアップではないと思うので、クリーントーンで弾くともちろん綺麗な音は出ますし、歪ませても元々の音が良いからそこに素直に歪みが乗っかるって感じ。
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青:歪ませていく上で、よく音の粒が消えちゃうというのがあると思うんですよ。歪みを強くすればするほど、音って埋もれてくじゃないですか。そういうところって実際どうですか?結構歪ませた音出してると思うんですけど。
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久:そうですね。結構歪ませてますけど、ギター自体、芯が消えてしまうような歪み方をしない。だから、自分の腕がそのまま出る音しか出ない。歪ませても。
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青:ボリューム絞ってクリーンにしたりしてますよね?どうですか?線がいきなり細くなっちゃうギターとかも結構あるんで。
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久:それもピックアップになるとは思うんですけど、クリーンが元々の音を出すというのがメインのピックアップだと思うので、全然問題ない。細くなっちゃうのって、元々が多分細いんですよね。ピックアップ自体がね。そういうのが無いから、全然大丈夫。むしろボリュームコントロールしながら弾くのが、気持ちいいかなっていうのがあります。自然に減衰するし、自然にブーストするし。
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青:久雄さん、足下で変えるっていうよりは手元ですか?
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久:割とそうですね。足下は出来るだけずっと見ながらやりたくないっていうか、必要最低限はありますけど。
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青:クリーンで出す時は絞って。
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久:そうです。絞って、ディレイなりコーラスなり掛けて。あとは弾き方ですよ。弾き方。
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青:それって弾き方でちゃんとそれの音が出てくれるってことですよね。
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久:そういうこと。そのまま自分のピッキングの大小が出る感じはあるので。そうやってくっついて来てくれるのは大きいですよね。ギター側が。
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青:バンドで、いわゆるアンサンブルした時にKTRの良さを感じる部分は?
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久:なんでしょうね。いろんなチューニングでやってはないんですけど、なんかあんまり他の楽器を邪魔しないかな。そもそも出る帯域がギターらしい帯域が出るのかなって、わかんないけど(笑)。そんな感じがしますね。
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青:まあ、ぶつかり合わないと。
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久:もちろん他のメンバーとの微調整も必要なんですけど、どうしても下げるチューニングで音を歪ませて出すようだと、例えばベースの余地がないくらいローが出ちゃったりとか、それでハイが出てこなくて、1人で弾いたときだけ聞こえる音になりがちだと思うんです。けど、そういうのじゃなくて自分は自分で独立してギターが居て欲しいところの音は出る。すごいやり易さはありますね。その分、シビアだとは思いますけど(笑)
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青:前に出ちゃいますからね。音が。
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久:反射神経もすごい良いので。隠す事が出来ないなって思います。
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青:良くも悪くもそのままタッチが出ちゃうってことですよね。
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久:そうですね。
LPタイプの先入観を色々とぶち壊してるギターだと思うんですね、良い意味で
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青:レコーディングの時の事とかをちょっと聞きたいんですけど、前に使っていたギターと比較した時にここが良いって感じた部分というのは?
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久:レコーディングの時……。
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青:要はライン録りというか、まあマイクで録る訳じゃないですか。実際に録ってみた時の感じるお話を。
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久:いつもレコーディングしてるところは、わりと広くないところではあるんですよ。ブースの広さとしてね。結構、他の楽器に比べて、アンプの音量にそこまで左右されず、常に一定の音が出るというか。真空管アンプを使っていると、小さいボリュームだとそれらしい音が出なかったりするんですけど、KTR Beastはそういう小さい音で再生しても、良い音だなって感じる確率は以前よりも高いような気はしますね。
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青:色々難しく気にしなくても、ある一定のレベルまでの音がそういう環境であっても出来てしまうということですね。
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久:そうですね。
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青:逆にライブの時に思う良さというのは?
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久:ライブの時に思うのは機能性というか弾き易さ。LPタイプの先入観を色々とぶち壊してるギターだと思うんですね、良い意味で。パフォーマンスもするようなバンドだと、あまりにも弾きにくいギターだと、見た目よくてもどうかなと思うんです。でも、KTR Beastはストレスなく、どんなプレイも動きながら出来る。自分のLPタイプに持っていたイメージとは全然違うなって感じました。
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青:ちなみに久雄さんが持ってたイメージっていうのは?
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久:重くてすぐ疲れるとか(笑)。あとはハイポジションが弾きにくいとか。ネックが細いからかボディのバランスか分からないんですけど、ハイポジションの方を弾いててストレスがないというのはありますね。もう1本のやつはもっとネックがガシっとしてるやつだったりするんですけど、正直こう自分の手の大きさに合ってる気はしないんですよね。まあ、太い音は出るんですけど。KTR Beastはそれがマッチしてるっていうのは大きい。なんだろうな。簡単に言うと大柄じゃなくても弾けちゃうよ、指が長くなくたって全然大丈夫だよみたいな。
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青:先程、音が変わったというお話がありましたが、実際に音が変わったと感じた時ってありました?もちろんいきなりボンとは変わらないと思うんで。
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久:気付いたらですね。気付いたら出音がまったく違和感がなくなっていた。基本的にその討ち入り、合間にレコーディング、スタジオの3つで大体活動してるんですけど。やっぱりレコーディングした時にふと感じる時があるかもしれないな。
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青:音を聞き直した時とかに。
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久:「そういえば違和感ないね」みたいな。最初は色々と「やっぱり今までと違うね」っていうところから始まるんですけど、段々とやっていくと以前の音源と比べても細い音してるって訳じゃない。K&Tピックアップのおかげでしょうね。手巻きピックアップていうところもあるから。音の伸びも抜群、逆に自分が良いなと思うところに良く育ったな感じはあります。
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青:やっぱり1年使って育ったっていうのは大きい?
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久:大きいですね。
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青:本当違いましたもんね。音。
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久:全然違う。やっぱ深みがある。汗いっぱい吸ってくれたんじゃないですか(笑)。その人の汗を吸うと多分、そのまま音が切り替わっていく。ピックアップも多分めっちゃ染み込んでますからね。最終的にブリッジとか腐らせましたからね、汗で(笑)
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青:本当に音に奥行きが出てましたもんね。完全に。立体感があるというか。
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久:そうなんですよ。ちゃんとローダウンしたが故のヘヴィさも出てきましたし、音抜けも良いですし。
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青:製品としてあるものと久雄さんが使ってるものって、変更点はピックアップをロウ漬けしたくらいでしたっけ?
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久:そうです。こういうギターを使う人の割には歪ませて使うので、よく最初はハウってたんです。それを解決する為にピックアップカバーをとって、ロウ漬けしたんです。
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青:じゃあ、実際ほとんど同じということですね。
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久:そうですね。
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青:まあ、ここまでは出来ないにしても、ある程度使うとそれくらい変わるということが立証されてる訳ですもんね。
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久:そうですね。
ステージ終わってからそのままケースに入れちゃうくらいロックな使い方してるんですけど、それでも大丈夫
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青:ちなみにこの1年で何本くらい討ち入りしたんですか?
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久:どれくらいでしょう?去年は100本はいってないけど、70~80くらい。それプラス、レコーディングがあったり。この現場にはこのギターというのはなく、1本入魂みたいな感じなんで、どこでもメインギターみたいな感じ。本当に使い込みましたね。軽い、すごい使い易いとか、日本人に合ってるっていう一見ひ弱そうに思いきや、これだけライブやってても耐久力もなかなかあるというか……。いや、結構あるな。というのもすごくネックが反ったとかそういう時があんまり無かった。
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青:本格的なメンテナンスって何回ありましたっけ?
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久:もうこの前の1回だけですね。1年経ってオーバーホール。基本的に見てもらおうっていうところまでは全然ないですね。
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青:ネックはあんまりいじったりはしませんでした?
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久:多少はあったんでしょうけど、全然数えるくらいですよ。
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青:修理に出すレベルではないっていうことですね。
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久:そうです。ステージ終わってからそのままケースに入れちゃうくらいロックな使い方してるんですけど、それでも大丈夫。普通は結構気にしたりとかあると思うんですけど、耐久力がある。
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青:さっき話に出たチューニング。チューニングを下げた状態で音を出すことは問題なく出来ていると。では、チューニングの安定性ってどうですか?やっぱりギターによっては曲間にかなりズレちゃうやつとかあると思うんですけど。
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久:安定性はあるんじゃないですか。今のってロック式でも何でもなく、普通のやつなんですけど、それはやっぱり作りが良いんでしょうね。比例するんですよね。作りの善し悪しに。
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青:すごいズレるなっていうのは一切感じたりしない?
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久:全然。激しく動いてガンガン弾いても、それなりにズレてはいるでしょうけどね。まったく感じない。
現場で使ったときのレベルの高さをすごい感じます
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青:実際久雄さんから見て、このギターにはどういう人が合うんじゃないかというのってあります?全然主観で良いんですけど。
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久:自分がヘヴィメタルよりな人間っていうのもあるんですけど、そういう人こそ使ったら面白いんじゃないかって思いますね。歪ませて使いたい人。LPタイプっていうのがカッコいいなと思ったけど、変にこうレスポールはヴィンテージで高いでしょっていう、手が出せないような人が1回弾いてみたらどう?っていう感じですね。
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青:若い子にも全然勧められる?
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久:良いと思います。
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青:ハードなジャンルをやる人にも?
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久:使ってみたら良いと思います。今だって、もうすごいじゃないですか、パフォーマンスしながら、弾くようなバンド。
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青:チューニングも落としますもんね。
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久:落として当然みたいなところがあるので。
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青:例えば、Ibanezとかああいう系のギターを使ってる人でも、アームに拘りがなければ……。
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久:良いと思います。あとはさっきも言った重さの面とかで遠ざかってる人。そういう人は手に取るべきだと思いますね。自分が割とそうだったので。重いし、疲れるし、あとチューニングの面とか、音っていうのもありますし。すべてにおいてLPタイプはこういうものだけども、こういうセッティングだと合わないかなって遠ざけてたんで。今では逆に他のギターに戻れないな、戻りたくないなっていうところまで来ちゃってるんでね。
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青:今までKTRを使った音源、新作のライブDVDがあると思うんですけど、ギタープレイも含めて、こういうところを聞いて欲しいというところありますか?
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久:DVDでLPタイプ持ってこうやって動いてるやつ居るんだな~っていうのを見て欲しい。こんなに動いてLPタイプ弾けるんだなって。
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青:それは久雄さんのスキル的な部分もそうだし、ギターも合わさったことで出来ることですよね。
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久:実際、それだけ軽い、弾き易いっていうのがあります。あとはDVDでいろんな曲をやったんですけど、さっきの強弱じゃないですけど、早いフレーズのガーって言う激しい曲からバラードまで入っているんで。基本的に僕はアンプでクリーンチャンネルに切り替えることはあまりないので、手元で絞って音を作ってるっていうのがそのまま再現されています。
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青:もう単純にギターでコントロールしてるってことですもんね。
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久:LPタイプ自体、それぞれのピックアップでボリュームを反映出来るじゃないですか。いろんなところでいろんな音出しながらライブをやっているので、そういうところも聞いてくれたら嬉しいですね。
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青:充分現場で使えるレベルがあって、それだけの表情を持っているギターっていうことですよね。
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久:一見、そういうのってシブいとか玄人っぽいとか言われてますけど、ICHIGEKIはそういうのを売りにしているバンドじゃないんで。見てもらえれば分かると思うんですけど。ただ、その中で表現したいことってあるじゃないですか。そういうのをいちいち機材に頼らなくてもギター1本で割と出来てますよっていう。
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青:極論で言うとアンプ直でケーブル1本繋いで、ある程度表現出来ちゃうよって。
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久:そうです。なんとかなります。
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青:このギターを使ってて良かったなっていう1番の点はなんですか?
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久:ライブで使うことに関して本当に長けてるなっていうところですね。もちろんレコーディングでも音良いんですけど、何よりもその現場力というか。現場で使ったときのレベルの高さをすごい感じます。
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青:あれだけの本数ライブをやっている方の言うことなんだから、それは間違いないでしょうね。
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久:もうそれは自信を持って。
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青:そこらへんは是非触ってみてということですね。
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久:そうです。
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青:それこそ試奏する時にストラップ掛けるくらいの感覚でやった方が分かりやすいかなって感じですか?
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久:試奏する時は座って弾くというよりは、立ってストラップで背負ってみて、15分くらい弾いてみたら分かると思います。
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青:普通のLPタイプとは違うよと。それが1番体感出来ますよね。
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久:その通りです。
とんがってるやつだけど、「あ、音が良いね」みたいな
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青:最後に今後のKTRに関して期待すること、個人的なことも含め、お聞かせください。
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久:今はオーソドックスなギターのラインナップがあると思うんですけど、変形ギターとか、もっと幅を広げるというか。
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青:そういうのを見てみたいってことですか。
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久:そういうのを作ってみて欲しい。
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青:フライングVとか。
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久:とんがってるやつとか(笑)。 とんがってるやつだけど、「あ、音が良いね」みたいな。これから弾きたいなというか、ICHIGEKIみたいなジャンルをやってる人がもっと取っ付き易いというか、そういうラインナップがあると良いですね。
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青:じゃあ、逆に言うと音に対する満足度は間違いないっていうことですか?
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久:そうですね。それは間違いないです。だから、視覚的にも違うものが増えてくれると良いですね。
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青:それはじゃあいずれ……、久雄さんに持ってもらうとか。
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久:自分モデルが出来る流れで(笑)
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青:最終的には久雄さんのシグネイチャーが出来れば(笑)
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久:そうですね(笑)
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青:その期待に応えられるように頑張ります(笑)
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久:是非!
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青:今日は貴重なお時間を頂いてありがとうございました。
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久:ありがとうございました。