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Catalinbread Naga Viper MkIIは、数多くの伝説的なアーティストが使用したとして知られるレンジマスターを今の時代に伝えるブースターです。
ブライアン・メイ、エリック・クラプトン、トニー・アイオミなどのギタリストはトレブルブースター、正確にはレンジマスターを使用した先駆者となりました。このブーストユニットがエフェクターとして特別なものだった理由の1つが、フットコントロールの欠如でした。
レンジマスターはアンプトップに設置するデバイスで、小さなトグルスイッチがついていましたが、演奏中に切り替えるのはとても困難でした。もちろん、レンジマスターが発明された1966年当時、今のような“エフェクトペダル”が存在していなかったのです。当時のプレイヤーは、ギター、レンジマスター、アンプとして構成されていました。
当時のプレイヤーは、レンジマスターが最も輝くのはすでに歪ませたアンプに接続したときだと気づきました。
しかし、現代ではそれほど単純ではありません。プレイヤーによってはアンプにエフェクトを多数組み合わせ、複数の常時ONペダルを持っていることもあります。このシンプルなトレブルブースターと歪ませたアンプの相性は今も通用するサウンドですが、それ以前のシグナルでゲインアップされていることもよくあります。
Naga Viper MkIIでは、アッテネーターノブを加えることでこの問題を解決しました。このコントロールは前段にある全ての機材のLevelコントロールのように動作し、インプットシグナルがブースターを通過する前に、サウンドの熱を取り除くことができます。これにより、シグナルが飽和しすぎたり高域がうるさすぎることのないよう、適切にトレブルブースターをかけることができます。
Naga Viper MkIIでは新たなトランジスタを採用し、様々なタイプのプレイヤーに対応できるよう作り直されました。これによりさらにホットになり、HEATとBOOSTノブのコントロールレンジも拡張されました。
オリジナルレンジマスターがどの程度作られたのかは不明ですが、多くはなかったというのが一般的な見解です。ほとんどの個体は正しいポットが使用されていましたが、ごく一部、トーンをよりホットに、ゲインが高くなる異常な値のポットが使用されたと言われています。Naga Viper MkIIではそんな“異常な”レンジマスターをもカバーしています。
伝説的なレンジマスタープレイヤーは誰もコントロールをこまめに調整することはできませんでした。その精神を念頭に、Naga Viper MkIIを構成しました。各コントロールノブは常に動かすものではなく、一度自分に合うように設定したらそのまま使うことができるように作られています。
■コントロール
・HEAT:ゲインコントロールと考えることができます。最小にするとクラシックなトレブルブースターのレスポンスとなり、ダーティなブーストが得られます。高くすると歪みを作るほどサウンドが強化されます。歪ませたアンプではなく、クリーンアンプに接続する際に効果的です。
・BOOST:アウトプットレベルを調整します。回路をホットにする“異常な”値のサウンドのように出力を大きくすることができます。ノブを動かしたときにノイズが出るのはオリジナルモデル同様、正常動作です。
・RANGE:ブーストに入力される低域の量を制御します。最大にするとオリジナルトレブルブースターと同様の音色となり、下げるとレンジが増加し、最小ではフルレンジブーストとなります。
・ATTN:アッテネートの略です。Naga Viper MkIIの前段でシグナルの飽和感や高域が強い場合などに、トレブルブースターを効果的に使うために設定します。
スペック
■種類:ブースター
■アダプター:9-18Vセンターマイナス
■電池駆動:9V電池
■コントロール:HEAT、RANGE、BOOST、ATTN
■電源:9-18VDCセンターマイナスまたは9V電池
18Vで動作させるとヘッドルームが広くなります。