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高額とは限らない細かなパーツまで、トーンの追及を実現化するプロジェクト「KEY'STONE」
MUSICLAND KEY ORIGINAL「Round Point(点接触)」スクリュー。
主にFender USAなどのスパイラルサドルに適応する「弦高調整用ネジ」です。
いままで多くを触れられることの無かった弦高調整用ネジ。
ここにもレオ・フェンダー氏のイノベーションが多く盛り込まれていました。
経年劣化により良好なコンディションのオリジナルパーツが市場に出回ることは皆無です。
我々ミュージックランドはエレキギター最少パーツが担っていた当時のサウンドを現代に蘇らせました。
本パーツでしか成し得ない音の変化をじっくりとご堪能ください。
●なぜ弦高調整ネジをプロデュースしたのか?
ギターパーツの中でも最小と思われるのがフェンダータイプのサドルにセットされた「弦高調整用」のスクリューでしょう。その小ささがゆえ、トーンに与える影響が重視される事は今まで殆どありませんでした。
しかし、そこにもレオ・フェンダー氏の素晴らしいアイデアが盛り込まれていたのです。
「KEY'STONE Round Point Bridge Saddle Height Screws」では70年代初頭までのフェンダーと同様、スクリューの末端を「丸先」の仕様に仕上げ、加えて"強力な焼き入れ処理"を施しました。
Vintageと同様のパーツ形状に拘るだけでなく、強力な焼き入れ処理まで再現することでレオ・フェンダー氏のアイデアが盛り込まれたサウンドにも大きな影響を与える「本来の」弦高調整用ネジを完全再現しました。
このポイントに着眼し現行リプレイスメントパーツとして発売しているメーカーはなく、ヴィンテージパーツも経年劣化により殆ど市場には出回ってきません。
●面接触より点接触。
一般的に勘違いされているのが「サドルは大きな面でベースプレートに接触すると振動の伝達が能率的になる」と言う説ですがこれは大きな誤りです。もちろん必要とされる硬度をクリアした場合の話ですが、弦の圧力を受けたサドルに伝わる振動はその支持部分が小さいほどロスなく伝わります。
あまり的確な例えではありませんが、親指の腹で木材を押した場合と針の先で木材を押した場合ではどちらが力を木材に集中して伝えることが出来るでしょうか? 当然、針だからこそ木材に穴を穿つことが出来るわけです。ハイエンドオーディオの世界でもこの発想は以前から注目されています。
振動伝達には硬度の高いベースプレートに極小の設置点が最も有効でありますが、弦高調整時に変化するニードル状のスクリューでは末端突起に掛かる力が変わってしまい効果が半減してしまいます。
この難関をレオ・フェンダー氏は画期的な発想で見事にクリアしました。スクリューの末端を球状に加工し、さらに高い硬度を持たせるためにネジ自体に強力な焼き入れを施したのです。高い硬度を持つ球状の末端にすることにより、弦高調整でたとえサドルに大きな角度が付いても平面と球面という無限に点接触に近い状態となるパーツに仕上げたのです。
この仕様はSTでは70年代初頭まで採用されていましたが、その後姿を消してしまいます。TLやJB、PBなどではCBS期一杯まで見かけることが出来ました。